今回のハーブ解説はその名前の通り、レモンを彷彿とさせるイネ科のハーブ、レモングラスです。
目次
特徴
前々回紹介した、レモンバーム同様、柑橘系の香りがするハーブです。レモンバーム地中海原産ですが、このハーブは熱帯地方原産のハーブとなります。
学名:Cymbopogon citratus
読み方:サインボポーゴン・シトラトス
Cymbopong
その見た目からギリシア語の「小舟」と「ひげのような」という単語が合わさったものです。
citratus
レモンのようなという意味です。
主な成分:βミルセン・シトラール
天然に存在する有機化合物の一種で、人工香料の原料となることが多く、爽やかな香りがします。虫を寄せ付けない作用があり、このハーブの精油で自作の虫よけスプレーを作ることも可能です。
各種利用法
料理
エスニック料理には欠かせないハーブで、世界3大スープトムヤムクンに欠かせません。また、食後のティーとして飲めば、消化を助けてくれます。
薬用
体臭や汗臭さを消すデオドランド作用があるほか、胃の働きを刺激し、消化を促進する効果やリフレッシュ効果などが挙げられます。さらに、腹痛や頭痛、インフルエンザなどの症状を緩和してくれる効果が期待できます。
実用
精油としての利用が多く、化粧品や洗剤、石鹸などの材料に使われます。
栽培
寒さと乾燥が嫌いなため、水をたっぷりあげましょう。
熱帯が原産なため、最低でも10度以上はキープし、冬場は家の中に引き込みましょう。
歴史
インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」では、古くから熱病や感染症に使われた。ブータンでは竜神がレモングラスを咥えているという神話があり、古来大切に育てられています。
中国では香茅(こうがや)と呼ばれ、すべての部位が下痢、頭痛、麻疹などに使われています。
渡来したのは大正時代で、大谷光瑞が六甲山の中腹で温室栽培したのが最初の栽培とされています。
あとがき
今回はレモングラスについて解説しました。
ハーブには1種類に付き、だいたい10種類ほど効果があるため、同じハーブでも使い方により、症状に対処することができます。
違うハーブでも、作用が同じということも多いので、自身にあったブレンドを探してみてはいかがでしょうか?
同じような効果のハーブで、レモンバームもオススメです。
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著:白鴉マキト