ハーブ一覧

ハーブ解説 Part22 レモンバーベナ

今回は、レモンヴァーベナについて解説します。

特徴

レモンのような香りのするハーブで、高さ90センチ~120センチまで成長する低木の一種です。原産地では3メートルまで成長し、明るい緑色の葉と、白または薄紫色の花を付けます。

学名:Aloysia citradora L

Aloysa

スペイン国王4世の妃、「マリア・ルイサ」にちなんで付けられました。

citradora

レモンのようなという意味です。

歴史

中世ヨーロッパ

  • 1784年頃に、南米のチリからヨーロッパへもたらされ、フィンガーボウルの香り付けに利用されました。
  • ビクトリア女王時代には匂い袋、ハーブピロー、香水の原料として人気を博しました。

日本

日本には大正初期に観賞用として栽培されていました。

その後明治時代に入り、コレラが流行した時、植物学者「牧野富太郎」が著書の中で、防臭木と名付け、コレラを防ぐとして売り出された記録が残っています。

エピソード

  • 古代ペルー人は標高の高いアンデス山脈の環境に適応するために、このハーブのティーを常飲していたとされます。さらに、エクアドルのビルカバンバの人々、通称長生きの村野人々もこのティーを愛飲しています。

主な成分と作用

ゲラニアール、シトロネラール

これらの成分が香りの元で、ティーを入れた時に揮発し、鼻から吸収されます。

イライラした時や緊張したときににこのティーを飲むと、鎮静作用でリラックス効果が期待できます。

利用法

料理

  • 肉、魚料理から製菓の香り付けに利用できます。
  • 春~夏に採れた若葉は柔らかく、サラダに入れると良いアクセントになります。
秋以降の葉は固く、味も殆どないため、生食には不向きです。

ティー

爽やかなレモンの香りがし、フレッシュ、ドライ共に香りが失われにくいので、ドライハーブにして長く楽しめます。

健康

消化促進作用があるので、お腹のトラブルや神経性の胃痛などの時に活用できます。

クラフト

  • 香水や石鹸、化粧品などの香り付けに利用されます。
  • 香りが飛びにくいので、ポプリやクッション、サシェの他にインクや紙の香り付けに使われます。

栽培

肥沃で軽く、水はけの良い土が適し、暖かい場所を好みます。冬は落葉して越冬します。

寒さに弱いので、土にわらを敷いてマルチングをするか、ポットで育てている場合、屋内で越冬させましょう。

まとめ

レモンのような香りのする寒さに弱いですが香りが飛びにくく、様々な用途に利用できるハーブです。

あとがき

今回はレモンバーベナについて解説しました。

余談ですが、フランスではこのハーブティーがベルベーヌという名前で親しまれ、食後のレストランや消化薬として出されていました。

もし食べすぎた場合は、このティーを飲んで症状を軽くすることができるかもしれないので、是非お試しください。

今日まで書き続けることができたのは読んでくださっている人のおかげです。本当にありがとうございます。これからも拙い記事ではありますが続けていこうと思うので、どうか応援して下さると大変嬉しく思います。

今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。

著:白鴉マキト

ABOUT ME
Kemu
毎日ハーブのあれこれについて更新しています。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です