今回解説するのは、世界三大スパイスの一つクローブです。
目次
特徴
インドネシア原産のハーブで、当然ながら寒さに弱いです。
ハーブとして利用するのは、蕾を乾燥させたもので、開花前に収穫します。夏と冬に蕾を付けますが、苗木を植えてから7~8年かかります。
名前のクローブは乾燥した見た目が釘に似ているため、フランス語で「Clou(クギ)」に由来し、さらに和名の「チョウジ」も中国語でクギを意味します。
主な成分
オイゲノール
クローブには独特でスパイシーな香りがあり、香りの正体がこの成分です。強力な局所麻酔効果と鎮静作用があり、「歯医者さんの香り」とも呼ばれます。
利用方法
料理
香りが強いため、少量使うのが望ましいです。ハムなどの燻製料理に臭み消しとしてホールのまま刺して使います。
粉末にはバニラのような香りがあるため、お菓子作りにも利用できます。
健康
- そのまま噛めば、歯の痛みを和らげてくれます。
- 精油や浸出油をマッサージオイルに使うと、関節炎や背中の痛みの緩和に役立ちます。
- 催淫作用もあり、性欲減退や勃起障害などに効果が期待できます。
クラフト
香りが強いので、ポプリやサシェに加工できます。
オイゲノールはゴキブリが嫌う香りなため、精油を垂らした小皿をゴキブリがいそうなところに設置すれば、予防ができます。
歴史
原産地のインドネシア、モロッカ諸島は古くから香料の産地として知られ、紀元前から中国やイラン、インドに伝わり、殺菌や消毒に利用されました。
かつては中国が貿易を独占し、その後大航海時代にはポルトガルやオランダが原産地ごと争奪し、1770年にフランス領でクローブの苗が植えられ、独占貿易の時代は終わりました。
16世紀頃、オランダの征服者によって島に栄えたクローブの木を破壊されるまではテルテナ島の人々は伝染病にかからなかったが、伐採された後、島民の多くは伝染病で死んでしまいました。
- 日本には5~6世紀に持ち込まれ、正倉院に収められたほか、刀の錆止めに使われました。
あとがき
今回はクローブについて解説しました。
今も昔も人を魅了して止まないハーブは価値が高く、現在でも高値で取引されています。洋の東西を問わず、いい香りのするものは万国共通なんだということを学べたハーブでした。
ちなみに、ハーブとスパイスどう違うのか?と聞かれたら、私は「定義があまりに広すぎるから無理に分ける必要はない」と答えます。
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今回の記事はここまでです。また次回の記事でお会いしましょう。