今回紹介するのは、グラウンドカバーにうってつけなアジュガというハーブです。
目次
特徴
高さ30~60cmの常緑、半常緑多年草で、花壇や公園などに植えられます。地面を覆うように成長するので、グラウンドカバーに向いています。
栽培のポイント
寒さに強く、痩せた土地でも生育可能です。繁殖には春か秋に種をまくのが良いでしょう。湿った日陰ならばいつでも株分けで増やすこともできます。
利用法としては、葉は夏に摘んで乾燥させ、成分抽出液に加工しましょう。
品種群
ajuga chamaepitys
読み方:アユガ・カマエピティス
特徴
刺激、利尿作用のあるハーブで、主に泌尿器系や子宮に作用します。薬用としては、痛風やリューマチ、月経困難に利用可能です。
ajuga reptans
読み方:アユガ・レプタンス
特徴
穏やかな鎮静作用と収斂作用を持ち、弱めの下剤としての効果もあります。外用薬として打撲、外傷、腫れ物に有効です。
ajuga remota
読み方:アユガ・レモタ
特徴
アフリカでは高血圧の治療に使われます。また、がん治療と有害物質の抑制に欠かせない成分を含みます。
歴史
中世の時代、ロンドン薬局方解説では外傷に効く煎じ薬の一つに数えられ、特にニコラス・カルペパーのお気に入りのハーブでした。
当時の記録に、内服用のシロップと外用の軟膏、硬膏が手放せなくなると記述が残っています。
あとがき
今回はアジュガについて解説しました。
当時は薬として使われていたものが現在では園芸としてのみ利用されるということはよくあることですが、これは医療が進歩したおかげである反面、少し寂しくもありますね。
ただ、こうした先人たちの記録により今の医療やハーブの知識があるということを覚えておくと、いいかも知れませんね。
今回の記事はここまでです。また次回の記事でお会いしましょう。