今回紹介するハーブは、熱帯原産の高地に自生するアキラリアという木です。
目次
アキラリア
特徴
インドやマレーシアが原産の低木及び高木で、15種類ほどが存在します。
滑らかな幹と薄い皮質の葉を持つ常緑樹で、高さは40m以下、幅3~12mまで成長し、緑がかった黄色い花を咲かせます。
この木の芯材は「伽羅(きゃら)」と呼ばれ、決めの細かい木質に加え、白檀のような香りのする樹脂が含まれているため、アジア全域で珍重されています。
各種利用法
食用
マレーシアでは香辛料として使われることがあります。
実用
樹脂は化粧品やお香に加工され、木部は彫刻を施し、貴石の台座として利用されます。
薬用
収斂、刺激、強壮性のハーブで、特に呼吸器系、消化器系の鎮静に加えて解熱作用があります。そのため、樹皮と木部は消化管、気管支疾患、発熱、リューマチの内服薬となります。
伝統薬として、中国の漢方、インドのアーユルヴェーダ、中東のユナに医学では古くから欠かせないハーブとして利用されています。
栽培
栽培品種で耐寒性のハーブです。半日陰で水捌けがよく、腐植土が豊富な環境を好みます。最低気温は19~25℃を維持し、繁殖には熟した種子を使いましょう。また、種子の寿命は短いため、15~30日で発芽します。苗は60~80cmになったら日陰に移植しましょう。
収穫は最低でも60年以上経ったものから芯材と樹皮を取り、乾燥させて煎じ薬、蒸留して樹脂を取りましょう。
歴史
古くから北米の先住民族、チェロキー族によって薬用ハーブとして使用され、米国薬局方に”慢性心臓疾患による治療薬としてジギタリスの代替物になる”と記録されるもっと以前から使われていました。
まとめ
キャラとよばれ線香づくりに欠かせない植物。ですが現状数が少ないため貴重な植物となってしまいました。