今回紹介するのは“Avena アウェナ”。いわゆるオートムギと呼ばれるハーブです。
Avena
15種類の属が存在する一年草です。主にユーラシア大陸と北アフリカに分布しており、一部の品種が鉄器時代にヨーロッパに伝わり、今日でも利用されています。
Avena sativa
特徴
高さ30cm~1.5m、幅15~23cmまで成長する一年草です。葉は平で茎は滑らか、夏には大きくぶら下がる小穂が稲穂のように付きます。種子は紡錘形で淡い金色をしており、英語ではOat(オート)と呼ばれています。また、メディカルハーバリストの間では”元気を回復するもの”として知られています。
各種利用法
料理
粉質で栄養のあるハーブです。タンパク質、デンプン、ミネラルに加えてアルカロイド系グリコシド、ビタミンEを含んでいます。スコットランドではオート麦の愛称で親しまれ、オートミールにして食べられるほか、脱穀して製粉し、シリアルやスナック類に使われます。
薬用
心臓、神経、胸腺の強壮薬として用いられmうつ、神経衰弱、帯状疱疹、ヘルペス、更年期障害、病後の衰弱に内服されます。外用としては湿疹や乾燥肌に利用されるほか、バージニアスカルキャップと合わせることでうつの症状に使われることがあります。
栽培
日向で水捌けの良い肥沃な土地を好みます。エンバクとも呼ばれ、野生種から今日食べられているオート麦に品種改良がなされました。小麦よりも多くの湿度を必要とし、初夏の乾燥した気候を嫌うため、北半球の温帯地域で広く栽培されています。
収穫は熟し切る前に刈り取り脱穀したものを薄くしたものをシリアルや成分抽出液、チンキ剤に加工します。また、乾燥した茎は強壮剤に加えられることがあります。
あとがき
今回は食料にも薬品にもなるオート麦と虫に対して強力な忌避作用のあるアザディラクタを解説しました。
私の憶測ですが、南米では虫による伝染病媒介が多いため、このような防虫作用のある植物は重宝されているんだなと思いました。さらにマラリアなどにも効果があるということが分かったら取り尽くされて絶滅してしまわないか心配ですね。
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@けむさん
今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。