今回は以前解説したアイブライトについて、新しい情報を加えたリメイク記事となっています。
Euphirisa offichinalis
読み方:エウフィリサ・オフィキナリス 英:アイブライト
変異性に富んでいる一年草の一種です。直立性の茎と1cmの丸い鋸歯のある葉をつけます。夏には黄色い花喉と3つの浅い切れ込みの入った唇弁を持つ、紫色の筋が入る小さな白い花が咲きます。
世界的な属で半寄生植物が450種が存在しており、アイブライトはヨーロッパ中の草地で見ることができ、主にアカツメクサやオオバコに寄生します。
14世紀には、‘目に対応するあらゆる症状全てに効くハーブ’として初めて記録され、「特徴税」を通して信用を獲得しました。曰く“アイブライトの紫色の花と黄色の斑点及び縞は充血など、目の症状に大変似ている。この特徴から理解するに、このハーブは同じものを癒やす効果がある。”という記録が残っており、後に活躍した17世紀を代表するハーバリスト、ニコラス・カルペパーこのハーブを視力の回復や記憶力向上に利用していました。
学名の由来は「元気」を意味するギリシャ語に因んでおり、一説ではギリシャ神話に登場する三美神の人柱である、喜びと笑いを司る神のエウプロシュネの名前が語源という説もあり、神話上では盲人の目を治したというエピソードも存在し、諸説あります。
利用部位:全体
ハーブティー
わずかに苦味はありますがそれほどクセのない味です。俗名であるアイブライトという名前は目が輝くようにきれいになることから付けられた名前で、ロシアの民間療法では疲れ目の治療薬として用いられていました。
薬用
苦味のある収れん作用のあるハーブで炎症を抑えるほか、穏やかな殺菌作用があります。対応する症状は目の痛み、疲れ目、花粉症による目のかゆみ、結膜炎、ものもらいなどの様々な目のトラブルに利用できるほか、カタル、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、上気道感染症に内服することが可能です。また、外用では煎剤を水で薄めてコットンに浸して目に当てれば冷湿布、そのまま目の洗眼液に用いることもできます。
エネルギーとしての働き
とても優しい味をしています。その静かなエネルギーは、口に入った瞬間から涼感を持って額、鼻腔、鼻、そして目に流れ込んでいきます。ぐっと押し流すのではなく、余分な熱や湿やよどみ、鬱帯を、まず外に出しやすく状態に変換させながら、無理なく通す形で流れていきます。飲むたびに弱っていた部分が元気を取り戻すようです。
英国流メディカルハーブ ページ70より抜粋
栽培
栽培品種で耐寒性があります。自然の草原で宿主植物の側で育ちます。繁殖は種を宿主植物であるアカツメクサやオオバコの近くにばらまきましょう。様々な環境に耐えられる強さを持ち合わせています。収穫は花が咲いたら全体を刈り取り、乾燥させたものを成分抽出液、成分浸出液、チンキ剤、ホメオパシーの薬として利用します。
あとがき
今回はアイブライトについて掘り下げてみました。
アイブライトはスマホやパソコンなどの電子機器などを多用している現代社会において、セルフケアの方法の一つとして活用してみてはいかがでしょうか?
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今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。
・ハーブのすべてが分かる辞典 ナツメ社 ジャパンハーブソサエティー
・ハーブの歴史百科 原書房 キャロライン・ホームズ
・ハーブの歴史 原書房 ゲイリー・アレン
・ハーバリストのための薬用科学 フレグランス・ジャーナル社 アンドリュー・ペンゲリー
・ハーブティー辞典 池田書店 佐々木薫
・ハーブ大全 小学館 リチャードメイビー
・ハーブ大百科 デニ・バウン 誠文堂新光社
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・エドワード・バッチ著作集 BABジャパン エドワード・バッチ