目次
はじめのご挨拶
皆さんこんにちは。今回解説するのはエキゾチックな見た目のグローリーリリーというハーブです。
この植物について調べていくうちにかなり変わった使われ方をしているのでそれについて触れていきたいと思います。
このブログに来る方は知的好奇心の高い方が多いので愚問でしょうが最後まで読まないとこのハーブについて知ることは出来ませんので悪しからず。
さらにこのハーブは見た目が美しいだけでなく薬としても使われる一面があり、扱いを間違えると命に関わる危険な症状を引き起こします。
良かれと思って使ったら重大な被害を与えてしまった。なんてことはどうしても避けたいですよね?
なので今回の記事を最後まで読めばこのハーブについて正しい知識を身につけることができます。また内容が専門的なのでどうかゆっくりと読み進めていただければ幸いです。
それでは早速この植物の生態から紹介していきます。
グローリーリリーの生態
学名はGroriosa superda(グロリオサ・スパーダ)。英語名はグローリーリリー、モザンビークリリーなど。
主に熱帯アフリカやアジアに広く分布しており、サバンナの潅木やチークの森林を原産地としています。
かつては塊茎の多年草数種がこの品種に属しているとされていましたが、現在ではこの一種のみに分類されているのです。
高さ2.5m,大きさ30~40cm。脆い塊茎と枝分かれの少ない茎のつる植物で長さ18cmになる披針形の葉先は巻きひげ状になります。
夏に葉の脇大きさ10cmほどの花を咲かせ、湾曲した花弁は黄色やオレンジ、真紅などの2色でバリエーションが豊富で縁が波打っているのが特徴です。この見た目の良さから人気を博し、1690年頃に栽培がされるようになりました。
次にグローリーリリーの栽培方法について解説をしていきます。
グローリーリリーの栽培方法
熱帯が原産なので寒さに弱く、水はけの良い高湿度で肥沃な環境を好みます。最低気温は8度~10度を維持しましょう。気温が21~24度と高めの頃に種を蒔くか、球根を分けることで繁殖することが出来ます。
気温が16度~19度になると成長しますがここで一つ注意点。みずを上げすぎると葉の色が褪せて若いうちに落っこちるので上げすぎには十分気をつけましょう。収穫は秋に根茎を掘り上げ、乾燥させたものを粉末やペースト状にします。
お待たせしました。今回の本題であるこの植物の変わった使い方についてご紹介します。
グローリーリリーの薬効
結論から言うとこのハーブにはコルヒチンを含むアルカロイドを含んでいるため薬品はもちろん、遺伝子工学にも使われているのです。なのでインドでは商業的に栽培されています。
具体的な作用は苦味があり細菌を寄せ付けない抗細菌作用がありますが、猛毒な植物なので専門の資格を持つ人にしか扱うことが出来ません。ですが現地では矢に塗る毒と小型害獣退治として利用されています。薬品では外用として利用することが多く、シラミや乾癬、ハンセン病に使われています。
生の根茎をそのまま使うと流産を引き起こしますが、ミルクに浸して毒性を弱めたものは分娩促進剤として利用することも可能です。
過剰摂取をするとめまい、吐き気、痙攣や意識不明の重篤な症状を引き起こすので絶対に食べてはいけません。特に根茎は猛毒でその他の部位も繰り返し使うとただれを引き起こします。
まとめ
- 熱帯原産のつる植物で花が綺麗
- コルヒチンを含み遺伝子工学に使われる
- 猛毒で流産を引き起こすが使い方によっては薬となる
- 現地では害獣駆除に使われる
あとがき
今回の記事はいかがだったでしょうか?
見た目こそきれいですが、扱い方によっては毒となってします。しかしその毒も正しく使えば薬や害獣駆除にも役立ちます。
結局は私達人間の使い方次第によって毒にも薬にもなる。このことを頭の片隅にでもおいて下されば幸いです。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。