今回はMenyathes trifoliata(ミツガシワ)というミツガシワ属のハーブについて解説していきます。
Menyathes trifoliataとは?
水中や水辺で生育する匍匐性の多年草でミツガシワの仲間はこの一種のみ。Menyathes trifoliataの葉はそら豆に似ており、花は繊細な房があります。
横に走る根茎と長い茎に小さな葉が3つ付いているのが特徴で晩春から成果にかけて長い穂状花序に花を咲かせる。
湿地庭園を彩る水辺の植物で、学名のMenyathesはmenyein「表現する」とanthos「花」が合わさったギリシャ語。種小名のtriforiataは「三葉の」という意味です。
意外にもGentiana リンドウ属と近縁で苦味のあるグリコシド類を含み、Gentiana luteaの代替品として使用されることもある。
Menyathes trifoliata
薬効
ものすごく苦いハーブで尿の量を増やす利尿、緩下剤に似た働きをするハーブで消化管やリンパ液の循環を促進する作用があり、次の症状に内服することができます。
・衰弱
・拒食
・関節炎
・消化不良
・リューマチ
・疲労を伴う慢性感染症
・脳脊髄炎による筋力低下
関節痛や筋肉痛を抑えるにはCimicifuga racemsa サラシナショウマ、またはApium graveolens ワイルドセロリと合わせる。
基礎研究からミツガシワの抽出物には抗酸化作用と抗菌作用があることが判明しています。
過剰摂取は嘔吐を引き起こす。下痢、赤痢、大腸炎の患者は使用してはならない。胃炎患者の消化器官を刺激することがあるので注意。
Menyathes trifoliata
伝統的な使いみち
発熱やリウマチ、壊血病、痛風、皮膚病の治療の際に強壮剤として用いられていました。
葉には胃腸のガスを排出する作用や炎症を抑える作用、消化、嘔吐、利尿作用があるため体重を増やす必要がある人やウィルス感染後の体力づくりが必要な人に用いられました。
ハーブ療法家は一般的な強壮剤として使っているほかリウマチ性の関節炎にも利用している。
Menyathes trifoliata
栽培方法
園芸用の品種のため耐寒性があります。日陰の中性からアルカリ性の湿った土壌を好む。
繁殖は秋、温室などの屋内に種を蒔くか、春に株分けをする。
Menyathes trifoliata
収穫方法
夏に全体を刈り取り、乾燥させたものを成分抽出液や抽出液、チンキに加工しましょう。
Menyathes trifoliata
まとめ
水生のハーブで苦味のあるハーブ。そのため消化器官に対して働きかけ、消化不良に対して利用される。
かつては壊血病や皮膚病に使われ、現在では抗炎症作用と抗菌作用があるということがわかっている。