今回解説するのはPotenilla erecta
タチキジムシロと呼ばれるバラ科のハーブです。
Potenilla erectaとは?
鮮やかな黄色い花をつける多年草。中央及び北ヨーロッパ地域の特に湿地帯や牧草地、森林に生育。
Potenilla erecta
伝統的な使われ方
主に利用されるのは根茎で下痢に対して処方する収斂性の治療薬として利用されていました。
口内と喉の炎症に対してのうがい薬、コレラや発熱、痔、傷や潰瘍などの治療にも用いられていたのです。
中世イギリスを代表するハーバリストニコラス・カルペパーは次のように記録を残しています。
“鼻でも口でも腹でも、体の血液や体液の流れを持続する点で最も優れている”
“あらゆる毒や疫病をおいはらう”
“腐敗をさまたげる”
このように伝えられる作用があることから別名「ブラッドルート」と呼ばれているのも納得ですね。
Potenilla erecta
科学的な評価
このハーブの科学的な研究によってタチキジムシロを調整した生薬製剤は下剤の緩和を促すことがわかりました。
さらに抗菌作用があるため虫歯予防の点でも関心が集まっているのです。
別の研究では抗ウィルス作用と抗炎症作用、抗癌作用もあることが示唆されました。
さらにさらに、基礎研究の視点から抗糖尿病作用があるとされて注目を浴びている。
Potenilla erecta
まとめ
ニコラス・カルペパーが推奨していたハーブで内用、外用ともに利用できるハーブだった。
現在では研究が進み、抗炎症作用や抗糖尿病の作用があるかもしれないと関心が持たれる。
数十年後には糖尿病の治療薬として出てきたのなら多くの人が助かるかも知れませんね。