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ハーブ解説 Part357

arisaemaとは?

このハーブは他のサトイモ科と同様に、酸化カルシウムを含んでいるため、生で食した場合、口中や喉がひりつき、万一目に入ると激痛が走ります。

ここで取り上げるのは、A.consanguinemuとA.triphyllumという品種です。

A.consanguinemu

読み方:アリサエマ・コンサングイネウム

A.consanguinemu

英名をドラゴンプラントといい、ヒマラヤ山脈からタイ北部、中国中部や台湾にかけて見られる高さ30cm~1m、幅30cmのハーブです。

丸い塊茎と斑のある茎を持ち、特に目を引くのが帽子のような花で、緑と紫のストライプという目を引くカラーリングが特徴です。

各種利用法

薬用

アクのある刺激性のあるハーブです。去痰、鎮痙作用があり、痰の多い咳、腫脹、破傷風、その他痙攣とけいれん性の引きつりを伴う疾患に内服することがあります。

また、最近の研究で、幾らか抗癌作用があることが判明しました。

中国漢方での生薬

  • 天南星(テンナンショウ)=天日干しにしたもの
  • 胆南星(タンナンショウ)=牛の胆汁で処理したもの
  • 製南星(セイナンショウ)=生姜と一緒に処理したもの

A.triphyllum

読み方:アリサエマ・トゥルプルルム

A.triphyllum

特徴

A.consanguinemuと同じような見た目ですが、花の色は薄い緑色に細めの紫色、上の部分はワインレッドとこちらもオシャレな見た目です。高さは1m程ですが、幅は23~30cmとこちらは幅が広いです。

各種利用法

食用

この植物は本来有毒ではありますが、先住民族は塊茎を焼いたり、水を加えて潰し、乾燥させてから粉末にし、無毒化して食べていたとされています。しかし、植物学者の中には別種や亜種だと言う説を唱える人もいるようです。

薬用

成分は先程かいたA.consanguinemuと殆ど変わりませんが、こちらは北米に多く自生しており、先住民族に利用されていました。

内服薬として喘息、百日せき、気管支炎に。外用としてリューマチや腫れ物、毒蛇の噛み傷に利用したとされています。

植物すべてが有毒です。皮膚や粘膜に触れるとかぶれることがあるので、見かけても触ってはいけません。

栽培

水はけが良く、腐植土が豊富で木漏れ日の差す環境を好みます。繁殖は休眠期間中に小玉を分けましょう。

  • 球茎は湿気と寒さが酷いと腐るので、温度及び湿度には気を配りましょう。
  • 休眠中は春の遅霜で痛むことがあるので気をつけましょう。

歴史

先住民族たちは、乾燥させて年数のたったものを薬用に利用していました。こうすることでアクを減らし、活性成分を維持したまま活用することが可能なためです。

また、ポウニー族とポピ族は乾燥粉末を水で溶いたものを避妊薬とし、投与量と水の温度で永久避妊を行っていたようです。

まとめ

伝統的に使われる生薬の一つであり鎮痙作用に優れているハーブでもある。

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