今回はもう一つのホアハウンド“Ballota バロータ”についての解説記事です。
目次
Ballotaとは?
ヨーロッパの地中海沿岸や西アジアを原産とする多年草。
寒さにそこそこ耐性があり見た目は雑草ですが、一部の品種は葉がビロード状となり栽培されています。
Ballota nigra
この植物単体では地味で特徴があまりないですが、他の植物と一緒に植えることで他の植物を引き立たせ、ついでにミツバチも呼び寄せる名脇役的なポジションのハーブです。
ヒョロっと伸びて刺激的な臭いがし、鋸歯のある葉は丸みを帯びた卵型で細かい毛に覆われています。
夏の間に紫や白の唇弁と筒状花を咲かせ、殆どのハーブ園で栽培されています。
学名の語源は家畜がこの植物を避けることからギリシャ語で「拒絶」を意味するballoteという単語が由来となっています。
Ballota
各種利用法
利用部位:全草
薬用
去痰作用に優れたハーブです。子宮の刺激作用や消化器官、気管支の鎮痙作用があるため吐き気、嘔吐の予防効果があります。
内服薬として神経性の消化不良、乗り物酔い、つわりによる朝の吐き気、月経不順、気管支疾患に使われます。
しかし、今日ではこのハーブが使われることは稀で、同じ成分を持つホワイトホーハウンド(Marrbium vulgar)のほうが味が良いためこちらのほうが利用されることが多いです。
栽培
日向、半日陰の土壌を好みます。繁殖は種子か株分けで増やすことが可能で、こぼれ種でも繁殖します。
収穫は花が開き始めたら全体を刈り、乾燥させたものを浸出液や抽出液、シロップに加工します。
Ballota
まとめ
同じホアハウンドの名前を持つハーブで現在ではほとんど使われなくなってしまったハーブ。
ですが園芸では他の植物を引き立たせたり、ミツバチを寄せるための蜜源植物としての用途がある。
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@けむさん
今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。