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ハーブ解説 Part365

今回は“Benicasa hispida”。いわゆるトウガンをハーブの視点で解説していきます。

Benicasa hispida

学名でははベニンカサ・ヒスビダと呼ばれ、日本では冬まで持つウリと言う意味で「冬瓜」の漢字が当てられています。アジアや熱帯地域に見られ、温暖な国に帰化しました。

一年草の非耐寒性多年草で、縦横無尽に伸びます。1時間あたり平均2.5cm成長するという驚異の生長スピードを誇ります・

同じ株で雄花と雌花が別々に咲きます。雄花は5~17cmと大きくなりますが、雌花は対象的に2~4cmと小さいです。

果実の表面はダークグリーンで蝋のような物質に覆われ、粉が吹いており、中身は白い綿のようなものが詰まっています。

Benicasa
各種利用法

料理

果肉は熟していないものが野菜として食べられ、カレーに入れられるほかピクルスにしてもよい。

熟した実は砂糖漬けに、種子は炒れば食べることが可能です。

個人的なおすすめとしては、冬瓜とひき肉を合わせた鶏ガラスープで、優しい味わいがして美味しいので是非試していただきたいです。

薬用

冷却性のあるハーブで、実の外皮は利尿作用、種子には抗炎症、去痰、解熱作用があります。

最近の研究で種子にはガンに効果のあるテルペン類が含まれていることが分かりました。

中国漢方

泌尿器機能不全と夏風邪に外皮を、濃い痰の出る咳や内蔵腫瘍、膣のおりものには種子を内服します。

アーユルヴェーダ

癇癪、肺疾患、喘息、咳やしゃっくり、尿閉、内痔核には果肉を、サナダムシの駆除には種子を内服します。また、生のジュースを水銀、アルコール、蛇、毒草の解毒薬にします。

栽培

日向の水捌けの良い腐植土の豊富な土地を好みます。水が大好きなため、十分な水やりが必要です。繁殖には春に種をまき、最低気温が16℃を保てる環境が好ましいです。

歴史

中国漢方で最初に登場したのは「新集本草」です。現代の中国では減量食として食べられているそうです。

Benicasa
まとめ

夏に収穫しても冬まで保存が効くからトウガンと呼ばれるようになった。

野菜として食べられるのはもちろん、伝統療法では寄生虫の駆除や泌尿器系の疾患に対して使われていた。

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@けむさん
今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。

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Kemu
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