今回解説するのは“ブルーコホシュ”と呼ばれる妊婦さんに対して有用なハーブ。
Caulophyllum thalictroides
読み方:カウロフィリウム・タリクトロイデス
根茎性の多年草が2種類存在し、1種は東アジア、もう一種はブルーコホシュと呼ばれる北米東部に自生する品種です。
茎と複葉が絡まっており、葉が完全に成長する前に直径1cm程の小さな黄緑色の花を咲かせ、その後に紺色の実を結びます。
属名はギリシャ語の茎を意味するkaulonと葉を意味するphyllonに由来し、茎が3つの深い切れ込みの入った小さな葉に別れている単性の複葉を支える柄を形作っているため。
Caulophyllum thalictroides
各種利用法
利用部位:根茎・根
薬用
アクのある加温性のハーブです。主に子宮刺激、消炎、腸内寄生虫の駆除、利尿作用があります。
内服では骨盤膜炎、子宮内膜炎、月経不順、分娩、依存胎盤といった、妊婦さん特有の症状に利用される。
妊娠の終期4週間から分娩中に飲み、子宮の収縮と子宮頸部の拡張を促します。また、関節炎や痛風にも効果が期待できます。
栽培
野生種で耐寒性があり、日陰の肥沃な土地を好みます。
繁殖には種子を春にまくか、秋に根茎を分けることで増やすことが可能です。
収穫は根茎を秋に掘り上げて乾燥させたものを、成分抽出液、チンキ、粉末に加工しましょう。
歴史
女性にとって最も重要なハーブとされ、北米の原住民の諸部族の間では、出産を軽減するのに利用され、属名のいくつかはこのことに由来しています。
民間に広まったため、アメリカの米国薬局方に登録されました。
まとめ
伝統薬として利用されてたものが、科学の力で効能が裏付けされたというパターンのハーブ。
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