今回はLamiumと呼ばれるシソ科のハーブをご紹介。俗称では“デッドネトル”と呼ばれていますが実際のネトルとは関係ありません。
Lamium
生態
一年草と多年草の約40種が存在。外見はネトルことセイヨウイラクサに似ていますが刺毛はLamiumにはないです。
ユーラシアや北アフリカに分布し、数種は庭を彩るのに向いていますがそれ以外は雑草扱いされています。
Lamium
品種群
Lamium alubum
“Friday”
緑の濃淡のグラデーションと中央が金色になるのが特徴の品種。春が最も色鮮やかで美しいが、花が枯れると色褪せてしまう。
Lamium
各種利用法
利用部位:全体、花
ここではLamium albumという品種の利用法について解説。
中世の時代から婦人科系の疾患に用いられていましたが、現代の調査は未だ行われていない模様。
誰か薬用成分を調べて論文をまとめてくれてもいいのよ?
余談ですが花をハーブティーにすると美味しく飲めます。
薬用
わずかに苦味のある収斂性のハーブ。サポニンとフラボノイドが含まれているため充血緩和作用に加えて止血、消炎作用がある。
伝統利用されてきた抗炎症作用もこれらの化合物が基礎研究によって示されている。
具体的な効能は以下の通り
・分娩後の出血
・膣のおりもの
・前立腺炎外用・膣の洗浄剤
ブレンド例
◎膣のおりもの
⇒Achilea millefolnium
◎月経過多
⇒Geranium maculatrum
Vinca major
◎前立腺疾患
⇒Hydrangea arborescens
Elyms repens
Zea mays
Lamium albusの伝統的な利用法
女性特有の症状。特にカンジタ症や月経過多の改善に用いられたほか、外傷の治療やふけ症を緩和する抗炎症剤として利用されていた。
さらに胃腸疾患に対して花の生薬製剤が使われていました。
栽培の方法と収穫
栽培種(Lamium album)と園芸用品種(Lamium album “Friday”)共に寒さに対して耐性があります。
どちらの品種も日向か半日陰で水はけの良い土壌を好みます。
繁殖させる場合、春か秋に種をまくか(原種のみ)株分けで増やす。
夏に花のついてない若い枝を挿すことでも増やすことが可能です。
収穫
花が咲いたら全体を刈り取るか花だけを摘み取る。
どちらも乾燥させて成分抽出液やチンキに加工することが可能。
Lamium
まとめ
シソ科のハーブで一部の品種は園芸に使われるが殆どは雑草扱い。
サポニンやフラボノイドを含むため伝統的に婦人科系の症状に用いられた。
栽培する時は半日陰で水はけの良い土壌で。収穫は全体か花を摘み取って利用する。
あとがき
今回はLamiumことオドリコソウについてまとめました。
女性特有の症状に対して効果のあるハーブなのでセルフケアに活用してみてはいかがでしょうか?
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