今回解説するのは先住民族が薬として利用していた、ヒドラスチス。またの名をゴールデンシールというハーブについて解説していきます。
目次
特徴
キンポウゲ科の植物で、ハーブとして使うのは根っこの部分で、2年経ったものを薬用として利用します。根の見た目は節が多く、黄色い塊です。
かつてはアメリカのインディアナ州やウェストバージニア州、ケンタッキー州、イリノイ州に自生していました。しかし、入植者たちによって乱獲され、現在は絶滅が危惧された為、、ワシントン州、ノースカロライナ州で商用栽培されています。
主な成分と作用
ベルベリン
鎮静効果に優れているほか、血圧降下作用や強力な抗菌力及び抗ウィルス作用があります。この成分には子宮を刺激する作用があるので、妊婦には使用は禁忌です。
アルカロイド
これらの成分は中枢神経に著しい作用を及ぼすもので、コーヒーに含まれるカフェイン、芥子の実から採れるモルヒネ、コカの木から採れるコカインなど、一般的に麻薬と呼ばれているものの総称です。
現在では、主要成分のベルベリンという成分が抗ウィルス作用に優れていることが期待されています。
利用法
健康
皮膚の感染症やただれに効果があるほか、鎮痛、治癒を目的とした目薬や点鼻薬に利用されます。
歴史
アメリカの先住民族のヒーラに習って、初期の入植者達が利用したハーブの一つです。
太平洋岸を目指した「ルイスとクラーク探検隊」は、1804年の日誌に、「ヒドラスチスは眼病と口内炎に効く薬だ」と記しています。
あとがき
今回はヒドラスチスについて解説しました。
この記事で少し出たアルカロイド系ですが、どうしても麻薬のイメージが強く、悪いものだと思っている人が大半だと思います。しかし、医療の現場でも痛み止めとしてモルヒネが使われていたりすることから、アルカロイド=悪いものではなく、悪用する人がいて、そのせいで悪いものと決めつけてる人がいるからなんだと思います。
ここからは私の考え方です。あくまで一個人の考え方なので、興味のある人だけどうぞ。(そんな酔狂な方がいればの話ですが)
物事をみるのは難しいと感じます。今回のヒドラスチスに含まれる有効成分は先程も書いたアルカロイドの一種で、使い方を間違えれば危険な代物です。しかし医療の現場では薬として使われ、助かっている人もいます。
このように人の考え方はそれぞれバラバラで、色んな意見があり、どれも正しく、また間違っているとも思えます。実際問題、何が正しいのかはその人の価値観にそったもので、一般的に「正しい」というものは不特定多数の人が「正しい」という意見を持っているに過ぎないのではないかなと思います。
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今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。
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