今回は、悪魔の爪という異名を持つハーブ、デビルズクローについて解説します。
目次
特徴
南アフリカ原産のハーブで、土壌の水分を吸い上げる能力が秀でており、他の植物が成長できません。非常に頑丈な根を持ち、そこから第2の根っこである根茎を出します。
地面から伸びる根は匍匐性で、赤紫色のトランペットのような花を咲かせます。その恐ろしげな塊茎の見た目から「デビルズクロー」と名付けられました。また、和名がライオンゴロシというちょっと大袈裟な名前です。
薬効があるのは塊茎で、現在でも商業栽培が成功しておらず、自然由来の塊茎が年間2000㌧輸出され、絶滅が心配されています。
主な成分:ハーパゴシド
この成分が単離抽出されたのは1950年頃のドイツでの出来事で、研究の結果貴重な抗炎症作用があることがわかりました。ここでちょっと面白いのは、普通なら単離抽出されたこの成分だけが抗炎症作用に優れている。と思いますが、全草。つまり丸ごと利用したほうが効果があるのではないかという説が提唱されています。
このハーパゴシドの名前も、デビルズクローの学名halpagotyum procumbens(ハルパゴピトゥム・プロクムベンス)が由来となっています。
各種利用法
健康
上記の通り、抗炎症作用に加えて鎮痛作用があり、運動器官の退行性疾患に使われるほか、神経痛、胆嚢、膵臓が原因の消化管機能不全に内服されます。また、緩んだ組織を引き締める収れん作用、リンパ系への刺激作用もあります。
栽培
野生の品種。熱帯原産なため寒さに弱いです。日当たりの良い砂地を好み、最低気温は5~10℃を維持しましょう。繁殖には春に種をまきましょう。
歴史
アフリカの先住民族達が苦味強壮剤として利用し、リウマチや関節炎の痛みの緩和や関節炎、血液浄化の目的でこのティーを飲んでいました。
あとがき
今回はデビルズクローについて解説しました。
名前とは裏腹に、有効な抗炎症作用があり、とてもギャップのあるハーブでした。
自然のものが絶滅してしまうと、薬が作れなくて頼っている人が困ってしまうので、商業栽培が成功、またはデビルズクローに頼らずとも症状を改善することが出来るようになってほしいと願うばかりです。
少しでも多くの人がハーブの可能性と魅力に気が付き、日常生活に役立てることが出来るようこれからも尽力していきます。
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今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。