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ハーブ解説 Pat64

今回は西洋料理の名引き立て役、パセリについて解説していきます。

特徴

西洋の料理の彩りに欠かせないハーブで、葉が縮れているものを「モスカドール」、葉が平たいものを「イタリアンパセリ」と区別しています。初夏に薄黄色の花を付け、その後卵型の種子を付ける、一年草です。

主な成分:βカロテン

ニンジンなどに多く含まれる、油に溶けやすい成分で、別名「プロビタミンA」といいます。体内に入ることでビタミンAと同じ働きをし、抗酸化作用に優れています。

学名:Petroselium crispum

読み方:ペトローズリナム・クリスパム

Petroseliumパセリそのものを表し、1世紀の医者ディオスコリデスが「岩(petra)」と「selion(セロリ)」を組み合わせた単語になります。crispum縮れた、シワのあるという語意です。合わせて岩に近くに生える縮れたパセリという意味になります。

各種利用法

調理

野菜や肉、魚料理など、様々な料理に使え、スープやソース、ハブバターやチーズと万能に使えます。また、ブーケガルニやフィーヌゼルブ(フランス語でみじん切りのハーブという意味)にも使われます。

ハーブティー

体の汚れを取り除く作用があり、特に肝臓や胆嚢の洗浄力に優れているとされています。ハーブ療法では主に種子が使われています。

薬用

浸出液は外用に打撲や捻挫、青あざや虫刺されなどに有効です。さらに、肌や毛細血管を丈夫にし、感染症を防ぐための穏やかな抗生作用もあります。加えて、天然の抗ヒスタミン剤としての一面もあり、喘息や花粉症に有効とされています。

治療目的の場合、炎症を伴う腎臓病の人に対しては禁忌です。料理に使う場合は大丈夫です。

栽培

3月~6月、9月~10月に種をまきましょう。光を好むので、まいたあとは薄く土をかぶせるのがポイントです。花をつけると株が弱るので、長く収穫する時は花茎を早めに摘みましょう。

歴史

古代ギリシャ時代に本草書の記述が残っていて、当時は薬用として使われていたほか、コリント地方の競技者の勝利者にパセリで作った冠を与えるなど、儀式的な用途もありました。また、古代ギリシア叙事詩の中で、戦車を引かせる馬にパセリを与えたり、パセリとヘンルーダを庭の縁取りに使うなど、日常的に使われていました。

サセックスにあるウェストディーンにある壮大な庭園には、縮れ葉のぱせりが季節の花壇の縁取りに使われている。
ウェストディーン庭園

古代ローマの人々は少なくとも3種類のパセリを栽培したとされ、料理に用いられていたほか、病気で弱った魚を治すためにパセリを行けに入れたり、死者への追悼として、葬儀の会食に登場してました。

偉人のエピソード

カール大帝

初代ローマ皇帝であるカール大帝は、パセリの種子で香り付けしたチーズを好んでいました。

その他の品種

イタリアンパセリ
特徴

葉が平たく、鮮やかな緑色の葉は爽やかな香りです。日本では縮れた葉の品種が主流ですが、海外ではこちらが主流です。

あとがき

今回はパセリについて解説しました。

どうしても脇役というイメージが強いですが、実際は栄養豊富で健康に役立つハーブであることを少しでも知ってもらえればいいと思います。

少しでも多くの人がハーブの可能性と魅力に気が付き、日常生活に役立てることが出来るようこれからも尽力していきます。

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今日まで書き続けることができたのは読んでくださっている人のおかげです。本当にありがとうございます。拙い記事ではありますがこれからも書き続けていこうと思うので、どうか応援して下さると大変嬉しく思います。

今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。

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