ハーブ一覧

ハーブ解説 Part150

今回は西インド諸島で活用されているカネラについて解説します。

Canella

特徴

常緑の灌木1種のみが西インド諸島やフロリダのキー島に分布し、芳香性の樹皮とベイリーフに似た香りのする長さ10m程の低木または高木です。

夏に紫色や藤色の花が咲くと木全体が芳香を放ち、辺り一帯が香りで満たされます。

かつては温室の常緑樹として人気がありましたが、現在では熱帯地域でも植えられることは稀となった植物です。

属名のCannaは笛の愛称を語源としており、出荷用の丸まった樹皮が増えに似ていることに因んでいます。

各種利用法

料理

西インド諸島ではメジャーなスパイスで、この植物の実を主食としている鳩はスパイシーな香りがするようです。また、お湯に入れるとムスクに似た香りがします。

香料

香水にエキゾチックな香りをプラスしたいときにこのオイルが時折使われます。

薬用

胃腸虚弱の内服薬となり、外用としてキューバではリューマチの痛みに用い、西インド諸島ではアロエベラと合わせて便秘、月経困難症に使用します。また、消化管機能障害の処方薬の香り付けに利用されます。

実用

西インド諸島では葉と樹皮をスパイスミックスやタバコに加え、プエルトリコでは樹皮が漁に利用されます。

栽培

栽培品種で半耐寒性があります。日向の水捌けの良い砂地を好み、繁殖は春に枝挿しをして増やすことが可能です。収穫は必要に応じて葉の先端だけを摘み、生のままか乾燥させて使用します。

あとがき

カネラについて解説しました。

どちらも現地では日常生活に欠かせないハーブで、古くからその使い方を受け継いできた先人の方たちには、本当に頭が上がりません。

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