今回は、観賞用として多くの品種があるEupholbia(エウフォリビア)、いわゆるトウダイグサと呼ばれるハーブについて解説していきたいと思います。
Euphorbia
茎が毛で覆われており、長さ4cmの卵型の葉をつける一年草ですが雑草扱いされています。目立たない花が密生して咲き、3室に分かれた赤緑色のさく果をつけます。
2年草、多年草、灌木、高木を合わせて2000種からなる世界的な属で、多くは多肉植物です。この品種(和名はシマニシキソウ)は熱帯と亜熱帯を原産地となっています。いずれも白い分泌液を出すのが特徴で、ほとんどが有毒植物です。
多くのトウダイグサ科の植物は観賞用として、栽培されることが多く、ポインセチア(E.pulsemaria)とホルトソウ(E.lathyrus)は良くハーブ園で見ることが出来ますが、いずれも有毒なため料理や薬用に使われることはありません。
ほとんどのトウダイグサ科の植物にはジテルペン・エステルという成分を含んでおり、これは強刺激作用と発がん性、強力な下剤作用もあります。中国が原産のE.kanusi(甘遂)は上記の作用に加えて利尿、抗菌作用があることから、中国漢方として利用されています。
北アフリカが原産のE.resinifera(ユーフォルビウム)は特に強力な下剤作用があり、薬用として利用するのは危険という見方もあります。またホルトソウ(E.lathyrus)には強力なクロトンオイルに似たオイルを含んでいるので、薬用に使用するには毒性が強すぎます。
E.hirtaはトウダイグサ科の植物の中ではジテルペン・エステルを含んでいないため、比較的安全で効果の高いハーブとされていますが、中国漢方ではカンゾウとの配合は禁忌となっています。
続いてE.hirtaの各種利用法について解説をしていきます。
利用部位:全体・ジュース
薬用
アクのある苦味の強いハーブで、殺菌性と去痰、鎮痙作用があります。対応する症状は喘息や肺気腫、過敏性の咳、カタル、花粉症、アメーバ赤痢などに内服が可能です。外用ではやけどやイボにジュースが使われています。
栽培
栽培種で非耐寒性です。日当たりの良い砂質の土壌を好み、最低気温は10〜15℃を維持します。繁殖は春に種をまきましょう。収穫は、花が咲いたら全体を刈り取り、生のものはジュースに、乾燥させたものは成分抽出液やチンキに加工します。
ユーフォルビア類はすべて食べると有毒で、特に毒性が強いのは樹液(ラテックス)で、目や皮膚に触れるとひどい炎症を引き起こします。さらに、雑草扱いされて方の規制の対象でもあり、特にオーストラリア緒洲では厳しく取り締まっています。
あとがき
今回はユーフォルビアについて掘り下げてみました。
この植物は見た目の良さで観賞用として人気があり、特にユーフォルビア・レウコセファラという品種は別名白雪姫と呼ばれており、花言葉は「思慕」、「君にまた会いたい」で、好きな人にこの花を贈ればロマンティックなこと請け合いですね。
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今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。
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