今回は南米原産のミカン科植物、ガリペアについてご紹介します。
目次
Galipea offichinalis
常緑低木または小高木の一種で8~10種類が中米や南米の熱帯雨林に生息しています。熱帯原産なため寒さに弱く、艶のある三枚の葉は長さ30cmと大きくなります。
葉と花はタバコに似た嫌な匂いを発し、花の大きさは8cmほどの円錐花序となり、5個まとまって咲きます。後に黒い種子の入った小部屋を持った蒴果が実ります。
この品種は1795年にヨーロッパへ紹介されていましたがそれよりも前に先住民族たちの間で苦味強壮剤として利用されてきた長い歴史があります。現在の苦味強壮剤のレシピは1824年Dr.J.G.Bシーゲルトという人物が発明し特許を登録しました。
Galipeaに含まれている特殊な活性成分には水に溶かすと魚を気絶させる作用があり、さらにすぐに分解されるため魚を食べても差し支えない上に環境にも優しいという理想的な成分なのです。そのため、この手法を用いた漁法は南米の原住民たちがGalipeaの様々な品種を使って発達させました。
各種利用法
利用部位:樹皮
薬用
苦く、かび臭い香りのするハーブで、肝臓や胆嚢の刺激、解熱鎮痙作用があります。そのため胆汁性の下痢や食欲不振、発熱性の疾患に煎じたものを内服します。服薬量を増やせば緩下剤、催吐剤となります。
栽培
野生のものしか存在せず、この種を栽培した記録が無いため必要な条件に関しては不明です。分かっていることは半日陰で腐植土が豊富な土壌を好むということぐらいです。
あとがき
今回はGalipeaについて解説をしました。
このハーブは魚を気絶させるという作用があり、もし釣りに行く時にこのハーブが利用できれば釣った魚を大人しくさせてすぐに捌いたりすることが可能になりそうですね。
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今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。
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