今回解説するハーブは、青い星型の花を付ける姿が可愛らしいボリジです。
目次
主な成分と作用
γリノレン酸
この成分は脂質の一種で、主に月見草油にも含まれていますが、ボリジの種子にも含まれています。
アトピー性皮膚炎やアレルギー性疾患、生理痛、生理前症候群、神経過敏などの改善などの効果が知られています。
特徴
青いきれいな星型の花をつける、高さ20~60センチほどのハーブで、その昔この花を絞った汁が、「マドンナブルー」と呼ばれました。
各種利用法
料理
生の若葉はキュウリに似た味のため、サラダにして食べるのも良いです。また、花のかたちを生かして砂糖漬けやアイスキューブにするのも見た目が良く、オススメです。
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花を砂糖漬けにする際は、必ず花の萼を取り除きましょう。そうしないとボリジの場合は塩辛い中に砂糖の甘さが合わさって、表現に困る味になってしまうからです。
歴史
古代ギリシャ ローマ時代では主に薬草として使われ、当時の人々は花をワインに浮かべて、色と香りを楽しみました。 ローマ時代のプリニウスは、「喜びをもたらすもの」とよびました。
ヨーロッパでは古くから良い血を作り出すとされ、薬用に用いられました。また、エリザベス朝の女性たちは、この花をモチーフに、刺繍を施したとされます。
また、フランス国王ルイ14世は、この花を大変好み、ベルサイユ宮殿に植えさせました。そして、「ボリジのない庭は勇気のない心のようだ」ということを言ったと伝えられています。
学名:Borigo offichinalis L
読み方:ボリゴ・オフィキナリス
Borigo
ラテン語で「毛皮の外套」という意味です。
offichinalis
薬用のという意味になります。
あとがき
今回はボリジに解説しました。
私自身もボリジを育てていて、ようやく開花しました。
種から育てていたので、中々感慨深いです。
もっと花が咲いたら、砂糖漬けにしてみたいと思います。
参考文献
- ハーブのすべてが分かる辞典 ナツメ社 ジャパンハーブソサエティー
- ハーブの歴史百科 原書房 キャロライン・ホームズ
- ハーブの歴史 原書房 ゲイリー・アレン
- ハーバリストのための薬用科学 フレグランス・ジャーナル社 アンドリュー・ペンゲリー
- ハーブティー辞典 池田書店 佐々木薫
著:白鴉マキト